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気になる方は"ポチッとなv"です♪ 『クリスマス』
この言葉にはどれだけの意味と想いが込められているのだろう? 神の生誕を祝う日? 1年健やかに過せた事を神に感謝する日? 次の1年の幸せを祈る日? …どれもその通りで、ちょっとずつ違う。 宗教観のあやふやなこの国の大多数の国民にとっては"年末最大のイベント"というのが正解のようだ。 そして今年は"例外なく"俺にとってもそう捉えるべき日になった。 生まれてきてから17年。 意味を持たなかった(見出せなかった)言葉が、初めて意味を持った日。 あんたに出逢った。 どうしようもなく惹かれた。 性別・年齢・世間体…全てを超越した所で、あんたを求めて…。 悪足掻きし、遠回りして、やっとの事で手に入れた。 あんたと一緒に過す世界は、全てが新鮮で美しく見えた。 見えなかったものが見えるようになり、少しずつあんたと共に世界は広がる。 空虚で渇ききった心は少しずつ清涼な水で満たされ、愛しさと優しさが溢れた。 自分の中にこのような感情がある事に、初めて気付かされたんだ。 それは思ってた以上に心地良く、穏やかな感情で…。 『幸せ』というものの意味を知った。 そう…あんたに出逢わなければ手に入れる事が出来なかったものばかり。 「この感謝の気持ちを、込み上げてくる愛しさを…どうやればあんたに伝えられるんだろう?」 照れ隠しについ口を吐いてしまう憎まれ口、思ってる事の10分の1も伝えられない口下手さでは…こみ上げる想いをきちんと伝える事は出来ない。 何かきっかけがないと…。 「やっぱり、実力行使か?」 "クリスマス"は俺にとって正しく打ってつけだった。 世の中ではこの日は『恋人達が甘い1日を過す日』という捉え方がポピュラーらしいし、最も実際恋人同士の俺達にとっては この上なくお誂え向きではないか? そう思いついたが吉日。 あれこれ策を考えつつ、12月24日・25日に向けて着々と準備を整えていった。 当日まで…後2週間。 □■□■□
「最近さ〜、何だか闇己君に避けられてるみたいでさ。嵩くん何か理由知らない?」 クリスマスまで後4日と迫った、東京布椎邸母屋居間。 「はぁ?痴話喧嘩なんぞ犬も喰わないってのに、俺に喰わせる気かぁ?」 「痴話喧嘩なんて!たださ、公務がない日なのに会ってくれないし、1人でどこか行っちゃうし…」 しょんぼり俯いてしまう七地を見て俺は溜息を吐く。 これを痴話喧嘩といわずして何というんだ?(はぁぁ…) 大体なんで俺が七地の"惚気"を聞いているかというと…全ては馬鹿闇己の所為だっっ!!(怒) 数ヶ月前の出来事…ここで敢えて思い出す必要はない。(それは別の話) 要するに、俺は"見てはいけないモノ"をバッチリ目撃してしまった訳で…。(号泣) それ以降は運命共同体の如く、こいつら2人のラブラブ生活の巻き添えと化しているのだっっ!! 事ある毎に、闇己から・七地からいらん相談を押し付けられ、その処理に奔走するのが俺の役職らしい…。(泣) 今回もご多分に漏れず、七地は闇己の不穏な行動について泣き付いて来たのだ。 闇己が不在の理由を知らない訳じゃない。 あいつにしては信じられないような理由で、ここ数週間忙しい時間をやりくりして動き回っているのだから。 でもな…こいつにだけは知られちゃマズイ理由なんだよなー。 ぽりぽりと頭を掻きながら、どうやって七地を丸め込もうか考える。 鈍そうに見えて結構感が働くヤツだから、一筋縄じゃいかない。 そうだv言い事思いついた!(喜) あながち嘘ではなく、ついでに俺の日頃の鬱憤を晴らせる上手い理由思いついちゃった!(爆) 大声で笑い出したくなるのを必至に堪えつつ、出来るだけ神妙な面持ちで七地に語りかけた。 「あのな…実はさ…」 違和感なく一通り話し終えて満足な俺。 横槍入れる事なく黙って聞いていた七地の表情を伺うと…!! 声も無く、静かに涙を流していた。 「お、おい!そんなマジに受け取るなって。これはあくまで俺の想像であって…」 「ううん、いいよ。ありがとね。嵩くんだって話辛かっただろうに。これで少しはスッキリしたよ。それじゃ」 逃げるように部屋から飛び出していく七地を止める事が出来なかった。 もしかしてもしなくても…俺ってとんでもない事やらかしたのか? そう気付いてみても後の祭り。 慌てて七地を追いかけてみるも、既に家から飛び出してしまった。携帯に連絡入れても音沙汰なし。 帰宅時間を見計らって、七地の家に電話しても…帰っていないっっ!! その日七地は自宅に戻る事はなかった…。 闇己がこっちに戻ってくるのは明後日、クリスマスイブ前日。 それまでの間七地を放っておいたら…間違いなく取り返しのつかない事になる。 闇己の激怒を買うことも、七地の罵りを受ける事もこの際構ってられない。 元はといえば俺が蒔いた種だし…。(自爆) 今まで持った事もないほどの勇気を振り絞って、闇己の携帯電話へコールした。 □■□■□
「なーんだ。やっぱりね…」 恥ずかしげも無く人前で涙を流すのはどれ位振りだろう? 他人の視線を気にせず、ひたすら涙を流して2日。 家に帰る気にもなれず、全てのものから逃げ出すように街を彷徨った。 携帯の電源も落とし、存在自体消してしまう様に。 気が付けば…雪。 例年になく早い初雪が、身体も心も凍らせていく。 道行くカップル達は空を見上げ、幸せそうに舞い散る風花を見つめているのに。 おれは? 「何やってるんだか。所詮始めからわかりきってた事じゃないか…」 そう。その通り。 年齢も性別も家柄も…その全てが違いすぎて。 それでも求めずにはいられなくて。 今が満たされていればそれでいい。時が来れば離れてしまう事もしょうがない。 この瞬間を、君と共に過していきたかっただけだから…。 無理矢理自分に言い聞かせてみても、膨れ上がった愛しさを押さえ込む事なんて出来ない。 『君が好き』
改めて実感するばかりでさ。 余りにも往生際の悪すぎる自分が情けなくて、更に込み上げてくる涙。 「くやしい…おればかり君の事考えてるなんて…馬鹿…」 「誰が馬鹿なんだよっっ」 いきなり肩を掴まれて、心臓が止まりそうになった。 恐くて振り返る事が出来ない…間違いなくその手は君のもので。 「何とか言ったらどうだ?散々人の事心配させやがって…」 「君がどうしておれの事を心配するのさ?離してよっ」 冷たく言い放っても掴まれた肩は動かない。 それどころか益々力は込められ…気が付けば彼の胸の中に背中から閉じ込められてた。 「やめてよ!人が見てるっっ」 「誰が見てたって構いやしないだろっ!!あんた本気で言ってるのか?嵩の言った事は信じられても、俺の言葉は信じられないのか?」 切ない呟きが、熱の篭った声が耳元で囁く。 ズルイよ…そんな事されたら、おれは何も言えないじゃないか…。 「君はズルイ…そうやっておれから言葉さえ奪おうとするんだから」 彼の鼓動が背中越しに伝わる。その確かさと温かさを懐かしく思ってしまうのは何故? 「言葉なんていらないだろ?嵩に何を吹き込まれたか知らないが、あんたが直接その目で見て確認しろ。俺が何をやっていたのか、何をやろうとしているのか…。答えを出すのはそれからでも遅くない」 そう言うと解放してくれた。 まだ俯くおれを正面から見据え、切なそうに微笑む君。 「1日早いけど…着いて来い」 確りおれの左手を握り締めて、足早に歩き始めた。 □■□■□
雪中行軍で疲労の色が隠せない。 日頃の鍛錬も、目の前に広がる雪山の前では意味をなさない事を実感した。 「後どれだけ巻き付ければいいんだ?…全く。いい加減うんざりだな」 自分で言い出した事とはいえ、少々飽きてきたのは確かだ。(苦笑) 溢れる想いを"クリスマス"に便乗して七地に伝えるべく行動を起こした俺。 その方法は単純かつ分かり易い。 常日頃七地から"君の感覚は常人とかけ離れている"と言われ続けてた。 その1番が金銭感覚というものらしい。 布椎宗主たるもの、必要とあらば金に糸目をつける事はない。 だからと言って無駄遣いをしている訳でもなく、あくまでも必要経費として俺のポケットマネーから出費しているだけなのに。 七地曰く、その"ポケットマネー"にも問題アリだという。 今回もどんなプレゼントを贈ろうかと試行錯誤を繰り返した。 一目を憚らなくてはならない関係(俺的には問題ないが、あいつには問題大有り?!)故に、『2人の隠れ家的マンション購入』とか、定宿としているホテルのペントハウス1年間貸し切りとか…。 考えつく物は全て七地から"不可"のお墨付きを貰ってしまいそうなものばかりで。 頭を悩ませていると、珍しく嵩が話を振ってきた。 『お手製のクリスマスイルミネーションなんてどうだ?』
最初は興味なさげに聞いていたが、話がどんどん真実味を増してくると、何時の間にか身を乗り出して聞き入っていた。(苦笑) 要は自分でイルミネーションのライトを樹に巻きつけて、雰囲気を盛り上げる材料にすればいいとの事。 雪を背景に浮かび上がるいくつもの灯りはさぞや美しかろうと。 嵩の発案にしてはなかなか的を得ている。 金もかからず、何よりも"お手製"というのが気に入った。 七地だって、俺が必至にセッティングした事を知ったら喜んでくれるに違いない。 それからはあっという間だった。 全国に散らばる布椎の別荘地の中から御あつらえ向きな場所を探し出し、管理人に"24・25日と貸切"と話しをつけた。 屋外用のイルミネーション電球を買い占めて、雪原までの電気配線を手配。 後は暇を見つけて樹に絡ませていくだけでいい。 しかしながら…この作業が一番の曲者だったとは。 いくら巻きつけても巻きつけても一向に終わる気配が見えてこないのだ。(遠い目) 別荘の敷地内にある雪原に並んだ木々全てに装飾を施すのは至難の業だった。 電球総数約3万個。 本気で24日に間に合わないかもしれないと焦っている時、その電話はかかってきた。 「…何?七地が飛び出したって…なんだそりゃ?理由は何だ?」 半泣き状態の嵩からのものであった。 慌てて何を言っているかわからない嵩を必至に宥めて聞き出せたのは…馬鹿野郎っっ!!(怒) 細かい事はわからないが、嵩が何かやらかした事は確かだった。 嵩の言葉に反応して七地は飛び出してしまったらしい。 家に帰る事もなく、携帯にも出ない。 この2日間音信普通だという。 ふつふつと込み上げる怒りをぶつけるのは簡単だが、今はそんな事をしている暇はない。 何しろ七地は行方不明で、おまけに電飾は飾り終わっていないのだ…。(溜息) 「今から俺はそっちに戻る。いいか?嵩。お前がこっちに来て電飾の飾りつけ最後までやりやがれっっ!!それまでに俺は意地でも七地捕まえるから…。わかったな?」 嵩の電話口にまで及びそうなほど念を膨らませて脅しをかけた。 致命的な殺気を感じたらしく、素直に頷く嵩。 電話の切断ボタンを押すと、膝まで沈み込む積雪の中俺を待つ運転手の下へ必至に走り寄った。 東京へ戻ると、俺の使える手を総動員して七地捜索網を広げた。 心当たりのある場所全てに監視を広げ、七地の足取りを探す。 そう遠くへは行っていないと思ってはいたが、案の定新宿の人込みの中に七地はいた。 渋谷で待機していた俺はすぐさま七地を確保すべく向かった。 涙に濡れそぼり、腫れてしまった目蓋が痛々しい。 頬にも涙の跡がくっきりと残っている。 肩を掴むと…明らかな拒否反応。 嵩が何を言ったのか凡その見当はつくが、こうも露骨に反応されてしまうのは痛い。 それも心覚えの無い事で七地が傷付いているのだから余計に。 背中からゆっくりと胸の中に抱き込み、精一杯の気持ちを呟いた。 「言葉なんていらないだろ?嵩に何を吹き込まれたか知らないが、あんたが直接その目で見て確認しろ。俺が何をやっていたのか、何をやろうとしているのか…。答えを出すのはそれからでも遅くない」 返事は返ってこないが、無理矢理納得しようと務めている様子は伺える。 腕の中から解放してやると、有無を言わさず七地の手を掴んで待機させていた車へと押し込んだ。 車が走り出したのを確認すると、すぐさま嵩の携帯に電話を入れた。 既に準備は整っているらしい。(当たり前) 嵩の言い分としては"人手が足りなかったから、余計なヤツまで助っ人頼んじまった"という事。 どうせ夕香やセンジ辺りに頼んだのだろう。(溜息) 十分イルミネーションを堪能して、別の宿を取ってそちらに戻っているらしいから問題ないといえば問題ない。 とりあえず一安心だ。 七地といえば…疲れからか睡魔に襲われているらしい。 必至に眠い目をこすって起きていようとしている。そんな所が余計に子供っぽく見えて可愛らしいのに。 「着くまでには時間かかるから眠ってろ」 「でも…」 「いいから」 無理矢理寄りかからせて眠りへと誘うと、あっけなく寝息を立てた。 昨晩はろくに眠っていない筈…。1晩中夜の街を彷徨っていたのだから。 そう思うと怒りが込み上げて来た。 七地にこんな哀しい想いをさせた張本人…必ず血祭りに挙げてやる事を堅く心に誓い、車窓の夜景へと目を移した。 車が走りつづける事3時間、漸く目的地へと到着した。 時は夜中の2時。 ギリギリ24日になったから良しとしよう。(苦笑) 優しく肩を揺り動かすと、微かに目蓋が震えた。 目を覚ました七地は一面の銀世界に驚きを隠せないようだった。 「ここ…何所なの?凄い雪…綺麗」 はらはらと小雪が舞う雪原を眺め、夢見るようにうっとりと七地は呟いた。 車を降りて、俺の努力の痕跡を見せるべくイルミネーションの近くへと進んだ。 「こんなもので驚くな。いいか?目を閉じてろよ?」 七地が確り目蓋を閉じて、その上から両手で目を覆い隠したのを確認すると、俺は雪を掻き分けて電飾の電源へと歩み寄った。 電源を入れると…眩いばかりの光が瞬く。 雪に足を取られながらも急いで七地の元へと戻り、後ろから覆い隠した両手を解いてやった。 「いいぞ…目を開けても」 恐る恐る開かれた瞳が、一瞬で涙に滲んだ。 「…信じられない…闇己君のばかぁー」 その場に座り込み声を挙げて泣き出す七地に俺は慌てた。 「な、何だよ!あんたを喜ばせようと思って必至に時間やりくりして作ったのに…」 「だから馬鹿っていうんだよ!おれの為にこんな事してくれなくたっていいのに…君の行動を邪推したばかりか、おれ…プレゼントすら持ってきてないんだよ?こんなに素敵なプレゼント受け取る資格ないよー」 小さい子供のように肩を震わせて泣く姿は誰よりも愛らしく、守るべきもの。 何者にも代え難い、俺だけの小さな天使。 「その言葉が貰えただけで十分だ。これ以上嬉しい事なんてないぞ?」 「闇己君…」 「ほら、鼻拭いて。もっと近くで見てみよう。結構綺麗だぞ?」 「…うん」 雪の中から抱き上げ、そのまま木々の下へと歩み寄った。 普段なら"恥ずかしい"と暴れる七地も、今日だけは従順だ。 一際枝ぶりの良い樹の下で立ち止まると、そのまま雪の上に腰を降ろした。 勿論七地は俺の膝の上に納まっている。 「降ろしてよ…闇己君冷たいでしょ?おれ大丈夫だから…」 「この方が温かい。いいから黙って座ってろ」 渋々頷き、頭上のイルミネーションを見つめ始めた。 降り積もる雪が電飾の灯りを淡く反射して、より幻想的な世界を作り出す。 音という音は全て銀世界に吸い込まれ、響くのはお互いの鼓動だけ。 「…これ、1人で飾り付けたの?」 「ああ…暇見つけてはこっちに来てやってた」 「だからおれと会ってくれなかったの?」 「会ってくれなかったというよりは会えなかったのが正解」 「そっか…おれって馬鹿だ」 そう言うと徐に七地は立ち上がった。 「一番大切な人の言葉を信じられないなんてさ…寂しかったとは言えそれって許されないよね…」 「あんたの所為じゃない。俺も悪い。隠していたには違いないから」 「でもっっ…嵩くんの言葉の方を信じちゃったもん。無茶苦茶嬉しいのにさ、素直に喜べない。ごめんなさい。本当にごめんなさい…」 静かに涙を流しながら、深深と頭を垂れる七地。 「確かにあんたは馬鹿。簡単に嵩の言葉に騙される御人好しさには本気で驚いたぞ?」 「闇己君」 「でもな、そう思わせてしまうほどあんたが寂しい想いをしてるって事に俺は気付けなかった。俺も同罪だ。許してくれるか?」 跪き、許しを請う。 七地は両手を広げてふわりと俺の頭を抱きこむと、耳元で小さな声を響かせた。 「許すも何も…おれ、改めて"君が好き"って自覚しちゃったから」 「伝わったか?俺の気持ち」 「泣きたくなるほどにね。お礼は…何にしようか?今、持ち合わせと言ったらこの身体1つだけなんだけど…」 照れ臭そうに笑う顔が電飾に照らされて、例え様もなく綺麗だった。 まるで極上の絵画のように。 「それなら…あんたからキスを。この銀世界を溶かしてしまう程に甘いキスが欲しい」 「難しい御題だね…目一杯善処してみます…」 俺と同じように跪き、ゆっくりと眼鏡を外す。 ポケットに押し込むと、そのまま俺の顔を両手で包み込んで…柔らかな唇が重ねられた。 触れるだけのキスは何度も何度も俺へと降り注ぐ。 目蓋へ、額へ、こめかみへ、頬へ、鼻へ、耳元へ、口唇へ…。 隙間を埋め尽くす様に、羽毛のような温かさで。 「どう?」 「足りない」 「我儘なんだから…じゃ、これは?」 いきなり顎を掴まれて、今までのキスが嘘みたいに荒々しく口唇を奪われた。 容赦なく絡められる舌が卑猥な音を立てる。 貪るように、餓え渇いた心を満たすように交わされる舌と唾液。 雪原に押し倒され望まれるまま口唇を与え、与えられた…。 どれ位甘いキスを堪能したのか…ゆっくりと口唇を解き放つと七地は俺を引っ張り上げた。 「そろそろ動かないと、2人して凍死しちゃうかも」 「それは勘弁。お預け食らったままじゃ死ぬに死にきれん」 「そう言うと思った。ありがとう…おれ、死にそうなくらい幸せ」 「まだだ。俺の力を侮るなよ?もっとあんたを幸せにしてやる自信あるんだからな」 「相変わらず強気だね。責任取ってもらわなきゃ」 「勿論。まずはこの長い夜を堪能させてやる」 「…お手柔らかにね(苦笑)」 ゆっくりと灯りの灯る別荘へと歩き出す。 繋いだ手は今まで以上に温かい。 理不尽な理由ですれ違いもあったが、初めてのクリスマスにしては上出来か? まだ24日になったばかり。 2人で過す甘い時間はたっぷりとある。 明日の夜までに後何回キスをしてもらおうか?(笑) 真実は神のみぞ知る…。 追記…勿論嵩への報復を考える時間も山のようにあるのだっっ!! あいつが七地に何を言ったかはベッドの上で聞き出せば済む事。 後は、最大限のダメージを与えるべく思惑を巡らせるばかり…。(爆) 覚悟しとけ〜!!!!!(怒) 結
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chapunの言い訳 一応これでも『クリスマス創作じゃぁ〜!』と言い切ります。(自爆) "偶には闇己に頑張ってもらおう!"というコンセプトで書き始めた代物です。 甘甘かどうかは皆様のご判断で。(苦笑) 雪の中、必至に電飾張り捲くる闇己の姿を妄想しながら、心の中じゃ爆笑していた事は秘密です。(爆) 『こんなのエセ闇己じゃ〜!』というお叱り受けそうですが、これもまたご愛嬌という事で見逃してくださいませ。 八雲に対する愛情だけは篭ってますからvv(マジです。^-^;) 『嵩ちゃんにバレちゃった編』と『その後のお楽しみ♪(爆)』はクリスマス前後にUP予定です。(自爆) 「皆様の元へ沢山の幸せが舞い降りますように♪」と祈りを込めて…(笑) 一足お先のメリークリスマスですvv 訪れてくださる乙女の皆様に捧げます。(拒否しないでね?爆) |